作品Free Graded Reading
怪獣The Monster
Kaijū
by 岡本 綺堂 · Okamoto Kidō
JLPT N1Short Story
A terrifying monster appears, spreading fear and mystery.
Language difficultyAdvanced · 75/100
Key vocabulary
| 怪談 (かいだん) | ghost story; strange tale |
|---|---|
| 気違い (きちがい) | madness; crazy person (derogatory) |
Read a sample in Japanese
一「やあ、あなたも……。」と、藤木博士。「やあ、あなたも……。」と、私。これは脚本風に書くと、時は明治の末年、秋の宵。場所は広島停車場前の旅館。登場人物は藤木理学博士、四十七、八歳。私、新聞記者、三十二歳。わたしは社用で九州へ出張する途中、この広島の支局に打合せをする事があって下車したのである。支局では大手町の旅館へ案内してくれたが、その本店には多数の軍人が泊り合せていたので、さらに停車場前の支店へ送り込まれた。どこの土地へ行っても、停車場前の旅館はとかくにざわざわして落着きのないものであるが、ここは旧大手前の姿をそのままに、昔ながらの大きい松並木が長く続いて、その松の青い影を前に見ながら、旅館や商家が軒をつらねているので、他の停車場前に見られないような暢やかな気分を感じさせるのが嬉しかった。
Read the full text with furigana + instant lookups in Yomimaru →